SEO対策にいくらかかるのか、見積りを見ても高いのか安いのか分からない。そんな中小企業の経営者や店舗オーナーに向けて、この記事ではSEO対策の費用相場を「自社運用・外注・ツール」の3パターンに分けて整理します。
結論から言うと、外注は月額10万〜50万円が中心とされる一方、自社で運用するなら、ツール代は0円からでも始められます。大切なのは金額の大小よりも、見積書の中身と、かけた費用を回収できる見込みがあるかどうかです。
私は全日本SEO協会認定SEOコンサルタントとして、Web制作10年以上・延べ1,000件以上のサイトに関わってきました。「見積りの『SEO対策一式』が何を指すのか分からない」という相談を何度も受けてきた経験をもとに、判断の物差しをまとめます。
記事執筆者:認定SEOコンサルタント 三田健司
結論|SEOの費用は「月額いくらか」より「何に払うか」で決まる

先に押さえたい3つの要点
1つ目は、SEOの費用に統一された定価はなく、依頼先と作業範囲で大きく変わるという点です。複数の費用解説を見比べても、数字には幅があり、調査の方法まで示した資料はほとんどありません。
2つ目は、外注の費用は、作業の内訳を見ないと比べられないという点です。「SEO対策一式」とだけ書かれた見積りは、安くても高くても判断材料になりません。
3つ目は、費用は「かけた金額」ではなく、「回収できる見込み」で判断するという点です。問い合わせ1件あたりの粗利と、増えそうな件数を先に置くと、予算の上限が決めやすくなります。
費用の目安を、先に表で並べておく
まず、よく目にする費用の目安を一覧にします。数字は、国内の費用解説サイトが示している範囲を、私が整理したものです。
| 項目 | 費用の目安 | ひとこと |
|---|---|---|
| 外注(月額固定の運用) | 月額10万〜50万円が中心 | 大規模サイトでは100万円を超える例もあるとされる |
| SEOコンサルティング | 月額10万〜50万円 | 戦略と提案が中心。作業は自社で行う形に向く |
| 内部対策(スポット) | 10万〜50万円程度 | タイトル・内部リンク・速度改善などの一括実装 |
| 記事制作(コンテンツSEO) | 1記事あたり2.5万〜10万円 | 構成から執筆・チェックまで含むと上振れしやすい |
| 自社運用のツール代 | 0円〜 | Search ConsoleやGA4は無料で使える |
この表の数字は「相場」というより、見積りを読むための目安です。自社の条件に当てはめるときは、次の章から説明する内訳と合わせて見てください。
なお、費用の話は業者名での比較になりやすいですが、この記事では特定の会社の優劣は扱いません。判断の仕方に絞って説明します。
依頼先ごとの費用相場|自社運用・外注・ツールを比べる

パターン1|自社で運用する(ツール代は0円から)
Googleは、SEO業者の利用を解説したドキュメントの中で、小規模なローカルビジネスなら、まずSEOスターターガイドを使って自力で進める道もある、という趣旨を述べています。つまり、外注が必須という前提で考える必要はありません。
自社運用の場合、現金で出ていくのはツール代と、記事や写真などの制作費が中心です。一方で、担当者の時間という見えにくいコストがかかるため、後の章で詳しく見ます。
パターン2|コンサルだけ頼み、作業は自社で行う
戦略づくりと優先順位づけだけを外部に頼み、実際の作業は自社で行う形です。コンサルティングの費用は月額10万〜50万円とする解説が多く、中には月額7万〜20万円の発注例を挙げているものもあります。
実行できる人が社内にいる場合は、この形が費用を抑えやすいとされています。ただし、担当者が忙しくて作業が止まると、費用だけが出ていく状態になる点には注意が必要です。
パターン3|運用まで丸ごと外注する
調査から実装、記事制作、報告までを任せる形です。月額固定の外注は10万〜50万円が中心という解説が多く、キーワード選定と月1回のアドバイスだけなら5万円程度の例もあるとされています。
依頼先のタイプでも金額は変わります。ある解説では、大手のSEO会社や広告代理店は月額30万〜100万円、SEOを専門とする中小の会社は月額15万〜40万円、フリーランスへの直接依頼は月額5万〜25万円と整理されています。
| 依頼先のタイプ | 月額の目安 | 向いている場面 | 気をつける点 |
|---|---|---|---|
| 大手SEO会社・広告代理店 | 30万〜100万円 | 大規模サイト・複数拠点 | 管理費が上乗せされ割高になりやすい |
| SEO専門の中小会社 | 15万〜40万円 | 中小企業の継続的な改善 | 担当者との相性と報告の質を確認 |
| フリーランス | 5万〜25万円 | 範囲を絞った依頼 | 窓口が1人になる。契約範囲を明確に |
これらの数字は、いずれも解説サイトの編集部が示した目安で、調査方法や母数までは書かれていません。見積りを取る前の「だいたいの位置づけ」として使い、最終的には実際の見積書で判断してください。
成果報酬型とスポット型は、別物として考える
料金体系には、月額固定のほかに、成果報酬型とスポット型があります。成果報酬型は、指定したキーワードが一定の順位に入ったときに課金される形で、1キーワード・1日あたり500〜1,500円という例が紹介されています。
順位が下がれば費用が発生しないのは利点ですが、上げやすいキーワードが対象になりやすく、売上や問い合わせにつながらないことがあります。スポット型は、診断のみで10万〜30万円、内部対策の一括実装で20万〜50万円とする解説があり、まず課題を知りたいときに向きます。
施策ごとの費用相場|見積書の項目に当てはめて読む

内部対策|サイトの中身を整える作業
タイトルやメタディスクリプションの見直し、内部リンクの設計、表示速度の改善、構造化データの実装などが、内部対策にあたります。スポットなら10万〜50万円、月額に含める場合は月10万〜30万円とする解説があります。
個別の施策では、構造化データが1ページ2万円から、モバイル対応や速度改善が5万円から、という例が挙げられています。サイトの規模やCMSの状態で作業量が変わるため、同じ施策名でも金額に開きが出ます。
コンテンツ制作|記事やページを増やす作業
記事制作の費用は、1記事あたり2.5万〜10万円とする解説が中心です。キーワード設計から専門のライターによる執筆、編集のチェックまで含めると、5万〜15万円になることもあるとされています。
ここで確認したいのは、記事の「本数」だけでなく、誰が内容を確かめるのかという点です。自社の事例や数字、現場の写真を入れられる記事は、外部の人が資料だけで書いた記事より、役立つ内容になりやすい傾向があります。
外部対策|被リンクなどの作業は、内容を必ず確認する
外部対策の費用は、月額1万〜15万円とする解説も、5万〜30万円とする解説もあり、幅があります。ここで注意したいのは、被リンクの購入は、Googleのスパムポリシーが禁じている行為にあたりうるという点です。
健全な方法としては、独自の調査データや事例のように、自然に紹介されやすいコンテンツを用意する方法があります。費用をかけるなら、リンクを買う作業ではなく、紹介される価値のある素材づくりに回すほうが安全です。
レポートと運用の管理費は、含まれているかを聞く
見落としやすいのが、月次レポートや打ち合わせの費用です。月額に含まれているのか、別料金なのかで、実質の金額が変わります。
あわせて、Search Consoleの権限を渡す場合は、Googleの助言どおり、はじめは読み取りのみの権限にとどめるのが安全です。
自社運用にかかるお金|ツール代と「時間」のコスト

無料で使える道具だけで、どこまでできるか
自社運用の土台になるのは、Googleが無料で提供しているSearch Consoleです。検索でどんな言葉から表示され、どのページがクリックされたかを確認できます。
アクセスの動きを見るGA4や、キーワードの検索数の目安を調べるキーワードプランナーも、無料で使えます。解説サイトの中にも、無料ツールとしてSearch Consoleとキーワードプランナーを挙げているものがあります。
有料ツールが必要になる場面
無料の範囲で足りなくなるのは、多くの場合、検索順位を日々記録して推移を見たい場面です。Search Consoleの「平均掲載順位」は、実際の順位とズレて見えることがあるため、順位の記録は別の仕組みで残すほうが安心です。
検索順位チェックツールは、無料から有料まで幅があり、料金や無料枠は各社で異なります。選び方の考え方は、順位チェックツールの選び方の記事で比べていますので、ご覧ください。

ちなみにAccessScopeは、サイトのURLを入れるだけで検索順位を自動で記録でき、10キーワードまでは無料で使えます。クレジットカードの登録は不要なので、費用をかける前の「現状の記録」として試す使い方ができます。
見えにくい費用|担当者の時間
自社運用で見落としやすいのが、担当者の時間です。記事を1本書くのに半日かかる、週に1回は数字を見る、といった作業は、給与として確かに費用になっています。
月に何時間をSEOに使えるかを、先に決めておくと、外注すべき範囲が見えてきます。たとえば、記事は自社で書き、技術的な設定だけをスポットで頼む、という分け方も現実的です。
自社でどこまで進めるかは、SEOの内製化の進め方の記事で、最初の90日の計画としてまとめています。

外注するときの見積りの見方|内訳と契約条件を確認する

「SEO対策一式」を、内訳に分けてもらう
見積りでまず確認したいのは、作業の内訳です。キーワード調査、記事の本数、実装の範囲、レポートの頻度が、それぞれ具体的に書かれているかを見てください。
内訳が曖昧なままだと、後から「それは含まれていません」と言われるおそれがあります。分けて書いてもらうだけで、他社との比較もしやすくなります。
Googleが示している、確認すべきことと危険なサイン
Googleは、SEO業者を検討する際に確認したい点として、過去の作業サンプルと成功事例、期待できる成果とその時期、測定の方法、同じ業種や地域での実績、報告の体制などを挙げています。また、過去の顧客に連絡して満足度を確かめる方法も勧めています。
避けたい例としては、検索順位を保証すると主張する業者や、Googleとの「特別な関係」をうたう業者が挙げられています。Googleは、検索結果の最上位に表示されることを誰にも保証できない、と説明しています。
| 確認すること | 良い答えの例 | 注意したい答えの例 |
|---|---|---|
| 作業の範囲 | 項目ごとに本数・頻度が書いてある | 「SEO対策一式」のみ |
| 成果の考え方 | 目標と測り方を一緒に決める | 「必ず上位表示」と保証する |
| 報告 | 作業内容と数字の変化がセットで届く | 順位の画面だけを送ってくる |
| 提案の根拠 | Google公式の資料で説明できる | 根拠の説明を避ける |
| アクセス権限 | はじめは読み取りのみ。変更内容は報告 | すべての権限を最初から要求する |
業者の選び方そのものは、別の記事で詳しく書いています。危険なサインを一覧で確認したい方は、あわせて読んでみてください。

相見積りは3社を目安にし、安さだけで選ばない
見積りは、最低でも3社から取ると、価格差と作業範囲を比べやすくなるとされています。業者によって2〜3倍の差が出ることもある、と紹介する解説もあります。
月額が極端に安く、上位表示を約束する提案には注意が必要です。月額3万円以下で上位表示を保証する業者は、低品質な被リンクなど古い手法を使っている可能性がある、と指摘する解説もあります。
契約期間と、やめるときの条件を確かめる
SEOは、効果が出るまでに時間がかかる施策です。そのため、最低契約期間が6か月や12か月に設定されていることもあります。
途中でやめるときの条件や、ドメイン・サーバー・各種アカウントの名義が自社になっているかも、契約前に確認してください。名義が相手側にあると、解約時に困る原因になります。
予算別の考え方|費用をかけすぎず、かけなさすぎないために

月0〜3万円|自社で土台をつくる段階
この規模では、外注ではなく、自社で基本を整える段階だと考えてください。Search Consoleの登録、タイトルや見出しの見直し、Googleビジネスプロフィールの整備など、無料でできることは多くあります。
順位を毎月記録しておけば、あとで外注するときにも、「依頼前の状態」という比較の基準になります。始め方は、自分でできるSEOの5ステップの記事が参考になります。
月5〜15万円|一部だけ外部の力を借りる段階
コンサルや、技術的な設定のスポット依頼を使い、作業は自社で進める形が合います。フリーランスへの直接依頼や、診断のみのスポット契約も、この範囲に入ります。
この段階では、依頼の範囲を狭くして、目的を1つに絞ることが大切です。たとえば「内部リンクの設計だけ」「記事の構成案だけ」というように、成果を確かめやすい単位で頼みます。
月15万円以上|継続的な運用を任せる段階
記事制作や改善の実行まで含めて任せる段階です。費用が大きい分、目標、測り方、報告の頻度を、契約前に文書で決めておく必要があります。
報告は、受け取る側が見る欄を先に決めておくと、内容が分かりやすくなります。順位、表示回数、クリック数、問い合わせ数の4つが並んでいれば、まずは十分です。
広告との比較|SEOと、リスティング広告のどちらを先にするか
費用の話では、リスティング広告との比較もよく出ます。広告は出稿した日から表示される一方、止めれば表示も止まります。
SEOは時間がかかりますが、積み上げた記事は資産として残りやすいという違いがあります。
どちらを先にするかは、事業の状況で変わります。急ぎで問い合わせが欲しいなら広告、時間をかけて資産を育てるならSEOが軸になり、両方を組み合わせる選択肢もあります。
費用対効果の見方|回収できる見込みで予算を決める

ROIの計算式と、仮の例
SEOの費用対効果は、ROIという考え方で確かめられます。計算式は「(SEOによる収益-SEOの費用)÷SEOの費用×100」で、費用解説の中には、費用70万円・収益150万円ならROIは約114%になる、という例があります。
実際の事業に当てはめるには、収益の代わりに、増えた問い合わせから得られる粗利で考えると、現実に近づきます。以下は仮の例です。
| 仮の条件 | 数字 |
|---|---|
| 外注の月額費用 | 15万円 |
| 問い合わせ1件あたりの粗利 | 5万円 |
| 費用を回収するのに必要な増加件数 | 月3件 |
この例なら、月に3件の問い合わせが増えれば、費用と粗利が同じになります。自社の粗利に置き換えて計算すると、予算の上限が見えてきます。
効果が出るまでの期間も、費用に含めて考える
SEOは、数週間で結果が出る施策ではありません。効果が見えるまでの期間は、サイトの状態やキーワードによって変わり、費用も、その間は先行して出ていきます。
契約期間と効果が出るまでの期間を照らし合わせて、無理のない予算を決めてください。半年から1年の見通しで考えるほうが、判断を誤りにくくなります。
AI検索の「追加メニュー」は、慎重に確かめる
最近は、AI検索向けの対策を、別の追加メニューとして提案されることがあります。Googleは、AIを使った機能向けの最適化を提案された場合は、Googleの公式ガイダンスに沿っているかを確かめるよう案内しています。
提案の根拠が公式資料で示せるか、成果をどう測るのかを、通常のSEOと同じように聞いてください。2026年10月下旬の時点では、AI検索向けの費用の目安を公開している会社もありますが、調査方法まで示した資料は見当たらず、金額だけで良し悪しを判断することはできません。
数字を記録していないと、費用の効果は確かめられない
費用をかけても、依頼前の順位や流入の数字が残っていないと、効果があったのか判断できません。外注する前の段階から、重要なキーワードの順位を記録しておきましょう。
AccessScopeなら、サイトのURLを入れるだけで順位を自動で記録できます。外注の前に、まず無料で現在地を残しておく使い方がおすすめです。
よくある質問

SEO対策の費用は、最低いくらから始められますか?
自社運用なら、Search ConsoleやGA4が無料のため、ツール代は0円から始められます。外注の場合は、月5万円程度でキーワード選定と月1回のアドバイスだけを受ける例もあるとされています。
月額が安い業者は、避けたほうがよいですか?
安いこと自体が問題ではなく、内訳が示されず、上位表示を保証している点に注意が必要です。作業範囲と報告の内容を確かめたうえで、判断してください。
成果報酬型のほうが、お得ではないですか?
順位が上がらなければ費用が出ない点は魅力ですが、上げやすいキーワードが選ばれ、問い合わせに結びつかない場合があります。何を成果とするのかを、契約前に文書で決めておくことが大切です。
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まとめ|SEOの費用は、金額の大小ではなく「内訳」と「回収の見込み」で決める
SEO対策の費用は、自社運用ならツール代0円から、外注なら月額10万〜50万円が中心とされ、依頼先や作業範囲で大きく変わります。数字はあくまで解説サイトの目安で、調査方法まで示されていないものが多いため、実際の見積書で判断することが欠かせません。
見積りでは、「SEO対策一式」を内訳に分けてもらい、順位保証をうたう提案や、根拠を説明しない提案を避けてください。そのうえで、問い合わせ1件あたりの粗利から、回収に必要な件数を先に計算しておくと、予算の上限が決めやすくなります。
最初の一歩は、依頼先を探す前に、いまの検索順位を記録しておくことです。AccessScopeの無料プランなら、サイトのURLを入れるだけで10キーワードまで順位を自動で記録でき、クレジットカードの登録は不要です。

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