広告用に作ったランディングページ(LP)が、検索ではまったく表示されない。そんな悩みを持つ中小企業の経営者や店舗オーナーに向けて、この記事ではLPとSEOの相性と、LPと通常ページの使い分けを整理します。
結論から言うと、LPは「広告やSNSから来た人に、1つの行動をとってもらう」ための形であり、検索で幅広く見つけてもらう用途には、通常のサービスページのほうが向いています。ただし、LPだからSEOで勝てないわけではなく、作り方と設定しだいで、検索にも強いLPにできます。
私は全日本SEO協会認定SEOコンサルタントとして、Web制作10年以上・延べ1,000件以上のサイトに関わってきました。広告用に作ったLPを、そのまま自然検索でも育てたいというご相談は少なくなく、本記事ではその現場で見てきた判断のしかたをまとめます。
記事執筆者:認定SEOコンサルタント 三田健司
結論|LPは「広告向け」、検索で見つけてほしいなら通常ページが基本

先に押さえたい3つの要点
1つ目は、LPと通常ページは、そもそも役割が違うという点です。LPは1ページで申し込みまで完結させる形、通常ページはサイト全体の中の1枚として、知りたい人の疑問に答える形です。
2つ目は、検索エンジンに載りやすいかどうかは、LPという名前ではなく、中身と設定で決まるという点です。私が確認した範囲では、Googleの公式ドキュメントに、LPだから不利になるという趣旨の記述は見当たりません。
3つ目は、広告用LPを複製して使う場合に、重複や誤ったインデックスを防ぐ設定が欠かせないという点です。この設定を知らないまま運用すると、検索結果に意図しないページが出てしまうことがあります。
「LPはSEOに不向き」は半分正しく、半分は誤解
「LPはSEOに向かない」とよく言われます。これは、広告用の典型的なLPが、検索で評価されやすい要素を意図的に削っているからです。
たとえば、他のページへのリンクを減らし、訴求したい内容以外の情報を省くのが、広告用LPの定石です。その作りは、広告からの申し込みには効果的でも、検索で幅広い疑問に答えるページとしては、情報が足りなくなりがちです。
一方で、LPという形そのものが検索で不利になるわけではありません。1つのテーマに絞って、検索した人の疑問にしっかり答えているLPは、検索結果に表示されることも十分にあります。
つまり、問題はLPかどうかではなく、「そのページは誰の、どんな検索に答えるのか」が決まっているかどうかです。この記事では、その見極め方を順に説明します。
LPとは何か|通常ページとの違いを整理する

LPの一般的な定義
LPは「ランディングページ」の略で、訪問者が最初に着地するページを指します。広告運用の世界では、特定のニーズを持つ層に向けた、申し込みや購入といった成果に特化した1枚のページを、LPと呼ぶのが一般的です。
LINEヤフー for Businessの解説でも、LPは他のページへのリンクが少なく、1ページで完結していることや、訴求したい内容以外の情報をできるだけ省いていることが特徴とされています。この解説は広告運用の文脈で書かれたもので、自然検索(SEO)には触れていない点に注意してください。
つまり、LPの設計思想は「迷わせない」ことにあります。ほかのリンクを減らして、ページの下に置いた申し込みボタンまで、読み進めてもらう作りです。
通常ページとの違いは、設計の目的にある
通常のサービスページや解説ページは、サイト内の他のページとつながりながら、読者の疑問に答える役割を持ちます。メニューやパンくずリスト、関連ページへのリンクがあり、読者は自分の関心に合わせて、サイトの中を移動できます。
次の表に、よくある違いをまとめます。あくまで一般的な傾向であり、サイトによって異なります。
| 比べる点 | LP(広告向け) | 通常ページ(検索向け) |
|---|---|---|
| 主な目的 | 1つの行動(申込・購入)を促す | 疑問に答え、信頼を積み上げる |
| 主な流入 | 広告・SNS・メール | 検索・他ページ・指名 |
| 他ページへのリンク | 極力減らす | 関連ページへ積極的にたどれる |
| 情報量 | 訴求に絞って短めになりやすい | 検索意図に合わせて必要な分だけ |
| メニュー | 省くことが多い | サイト共通のメニューあり |
| 向いている場面 | 期間限定の募集・キャンペーン | サービス紹介・比較・解説 |
私がご相談を受ける中でも、LPと通常ページの違いを意識せずに作った結果、どちらの役割も中途半端になっているケースをよく見かけます。まずは、自社のページがどちらの役割なのかを、はっきり決めることが出発点です。
広告で使うLPと、検索で使うページは、別々でよい
広告は、お金を払って特定の人に表示するしくみで、検索結果の順位は、広告費とは別の評価で決まります。そのため、広告用のLPは広告のために磨き、検索用のページは検索のために磨く、と分けて考えるのが現実的です。
広告とSEOのどちらを先に始めるかという判断については、別の記事で詳しく扱っています。

LPがSEOで苦戦しやすい4つの理由

理由1|検索意図に答える情報が足りなくなりやすい
Googleは、主にユーザーのために作られた、有用で信頼性の高いコンテンツを評価する方針を示しています。検索セントラルのガイドには、検索エンジンからのアクセスを主な目的としたコンテンツを避けるよう読み取れる自己評価の質問が並び、SEOは、ユーザー第一のコンテンツに適用したときに効果を発揮すると説明されています。
申し込みの訴求に特化したLPは、料金・手順・よくある疑問といった、検索した人が知りたい情報が不足しやすく、この観点で弱くなりがちです。
理由2|サイト内のほかのページとつながっていない
広告用LPでは、メニューや関連リンクを外すことが多く、サイト全体の中で孤立したページになりやすくなります。孤立したページは、検索エンジンにも見つけてもらいにくく、ほかのページから評価を受け取る機会も減ります。
内部リンクの考え方については、別の記事でくわしく解説しています。

理由3|1枚で多くの検索語句を受け止めにくい
検索する人は、同じサービスでも「料金」「口コミ」「比較」「やり方」など、さまざまな疑問を持っています。1枚の縦長LPで、そのすべてに答えるのは難しく、結果として、どの検索語句でも決め手に欠けるページになりがちです。
通常ページを、検索の疑問ごとに分けて用意しておくほうが、幅広い検索に対応しやすくなります。
理由4|広告用の複製ページで、重複が生まれやすい
広告運用では、訴求を変えたLPを複数つくって、効果を比べることがよくあります。この複製ページが、検索エンジンから見て、ほとんど同じ内容のページに見えてしまうことがあります。
Googleの正規URLに関するドキュメントでは、類似ページや重複ページのシグナルを1つのURLにまとめる目的で、正規URLを指定する方法が案内されています。具体的な設定は、のちほど説明します。
LPと通常ページ、どちらで作る?使い分けの判断基準

目的がはっきりしているなら、LPが向く場面
LPが力を発揮するのは、広告やSNS、メールなど、こちらから見込み客を案内する場面です。期間限定の募集や、セミナーの申し込み、特定のサービスの無料体験など、行動を1つに絞りたい場面では、迷わせない作りが成果につながります。
また、短期間で作って効果を試したいときや、訴求を変えて比べたいときにも、LPは手軽です。
検索で見つけてほしいなら、通常ページが向く場面
「地域名+サービス名」や「サービス名+料金」など、検索から新しいお客様に出会いたい場合は、通常のサービスページが向いています。検索する人の疑問に、順を追って答えられるからです。
サービスページの作り方や、トップページとの役割分担は、別の記事で詳しく説明しています。

迷ったときに確かめる3つの問い
どちらで作るか迷ったときは、次の3つを自分に問いかけてみてください。
1つ目は、「このページに来る人は、広告から来るのか、検索から来るのか」です。広告が中心ならLP、検索が中心なら通常ページが基本になります。
2つ目は、「来た人は、すでにこのサービスを知っているのか」です。まだ知らない人が多い場合は、先に疑問に答える通常ページのほうが、納得してもらいやすくなります。
3つ目は、「期間は短いのか、長く使うのか」です。長く検索で育てたいページは、通常ページとしてサイトの中に置き、更新を重ねるほうが、評価を積み上げやすくなります。
両方を組み合わせる使い方も現実的
実際には、LPか通常ページかの二択ではなく、役割を分けて両方を持つ形が多くなります。たとえば、サービスの基本情報は通常のサービスページで説明し、広告からは、そのサービスに絞ったLPへ案内します。
このとき、広告用LPは検索結果に出さず、通常のサービスページを検索用に育てる、という分担にすると、重複も起きにくく、運用も整理しやすくなります。
広告用LPを検索結果に出さない・重複させないための設定

まず、正規URLを決めて、まとめる
同じ内容のページが複数ある場合、Googleは、その中から検索結果に表示するのに最適なURLを判断します。指定しなくても選んでくれますが、検索セントラルのドキュメントでは、表示してほしいURLを自分で指定することも案内されています。
指定の方法として、リダイレクトとrel=canonicalのlink要素は、どちらも正規ページを強く示すシグナルとされ、サイトマップへの掲載は、シグナルとしては弱いものとされています。
rel=canonicalは、ページのhead内に記述します。正規にしたいページ自身にも、自分自身を指すcanonicalを入れておくことが、推奨されています。
また、広告の計測用パラメータ(gclidなど)が付いたURLが、そのまま検索結果に出るのを避けたい場合にも、正規URLの指定が役に立ちます。ドキュメントの例にも、パラメータ付きURLではなく、通常のURLを選ぶ例が挙がっています。

検索結果に出したくないページは、noindexを使う
広告専用のLPで、検索結果には出す必要がないものは、noindexを使えます。meta要素の「robots」にnoindexを指定するか、HTTPヘッダーのX-Robots-Tagで指定します。
Googleのクローラーがそのタグを確認すると、他のサイトからリンクされているかどうかに関わらず、そのページが検索結果から完全に除外されます。
robots.txtでブロックしたページには、noindexが届かない
ここで、とても大切な注意点があります。noindexを有効にするには、robots.txtでそのページをブロックしてはいけません。
ブロックしていると、クローラーがページに入れず、noindexの記述を読めないからです。
その結果、他のページからリンクされていれば、検索結果に表示され続けることがあります。「検索に出したくないから、robots.txtでブロックした」は、よくある落とし穴です。

正規化のためにnoindexを使うのは避ける
もう1つ、混同しやすい点があります。1つのサイト内で、重複ページの整理のためにnoindexを使うことは、ドキュメントでおすすめされていません。
そのページが、検索から完全にブロックされてしまうためです。
似たページをまとめたいときは、rel=canonicalを使い、不要になったページはリダイレクトで統合する、と使い分けてください。
設定したあとの確認方法
設定を入れたら、サーチコンソールのURL検査ツールで、そのページがどう認識されているかを確認します。noindexの反映には、Googleがページを再び訪れるまで時間がかかることがあり、数か月後になる場合もあると案内されています。
急いで検索結果から消す必要があるときは、削除に関するドキュメントを参照してください。
LPを検索にも強くする作り方

まず、そのLPが答える検索を1つ決める
検索にも使いたいLPは、そのページが答える検索の疑問を、1つに絞ります。たとえば「税理士 顧問契約 料金」のように、読者が知りたいことがはっきりしている検索語句です。
この考え方は、検索意図の4つの分類として、別の記事で解説しています。

検索した人が知りたい情報を、先に書く
申し込みボタンの前に、料金の考え方、手順、よくある疑問、実際の事例を置きます。広告用のLPでは省きがちな部分ですが、検索から来る人にとっては、これが判断の材料になります。
Googleのガイドでも、実体験や深い知識を明確に示せているかが、自己評価の問いとして挙げられています。自社ならではの経験や、実際の対応例を書くことが、そのまま強みになります。
誰が、どのようにつくったページかを示す
検索セントラルのガイドには、「誰が」「どのように」「なぜ」という観点が示されています。誰が書いたのかが分かること、そして、なぜそのページをつくったのかが、読者のためであることが大切だとされています。
LPの末尾に、運営者の情報や担当者の名前、会社概要へのリンクを置いておくと、安心して申し込んでもらいやすくなります。運営者情報ページの書き方は、次の記事で説明しています。

サイトのほかのページへも、きちんとつなぐ
検索から来る人のためのLPは、広告用LPと違い、関連ページへのリンクを残します。料金の詳しい説明や、事例の一覧など、読者が次に知りたいページへ、自然に進めるようにしておきます。
申し込みを妨げないように、リンクは本文の中や、ページの下のほうにまとめると、バランスがとりやすくなります。
見出しとタイトルで、内容を正しく伝える
1枚のページの中でも、見出しの構造が整っていると、検索エンジンにも読者にも内容が伝わりやすくなります。タイトルには、そのページの内容を表す言葉を入れ、広告のキャッチコピーのような、中身が分からない表現だけにしないことが大切です。
見出しとタイトルの付け方は、次の記事も参考にしてください。

表示の速さとスマホでの見やすさも確かめる
検索セントラルのガイドには、優れたページエクスペリエンスを提供するコンテンツを高く評価するよう、コアランキングシステムが設計されていると書かれています。同時に、限られた要因にとらわれないようにすることも、あわせて示されています。
画像を大きく使うLPは、表示が重くなりがちです。スマホで開いたときの速さや見やすさを、公開前に確かめておくと安心です。

公開後は、順位の動きを記録して確かめる
LPを検索用に育てる場合は、公開したあと、狙った検索語句での順位がどう動くかを、定期的に記録します。手作業で毎週確認するのは負担が大きいので、記録の自動化をおすすめします。
AccessScopeの無料プランなら、サイトのURLを入れるだけで、狙った検索語句の順位を自動で記録でき、LPと通常ページのどちらが検索で見つかっているかも見比べられます。
やってはいけないこと|LPで起こりがちな失敗

地域名だけを変えたLPを大量につくる
「渋谷」「新宿」「池袋」のように、地名だけを差し替えたLPを何十枚も作る方法は、一見すると手軽です。しかし、Googleのスパムに関するポリシーには、「誘導ページの不正使用」という項目があります。
これは、特定の類似した検索語句で上位に表示されることを目的に、サイトやページを作成することと説明され、内容が類似する複数のページを作ることなどが、例として挙げられています。地域ごとのページを作る場合は、それぞれに独自の内容が必要です。

広告用LPを、noindexなしでそのまま公開し続ける
広告専用のLPを、何も設定せずに公開したままにすると、似た内容のページが検索結果に並ぶ原因になります。広告が終わったあとも、古いLPが残ってしまうことがあります。
期間限定のLPは、終了後にリダイレクトで通常のサービスページへ案内する、というルールをあらかじめ決めておくと、整理しやすくなります。
検索で見つけてほしいのに、情報を削りすぎる
広告用LPの作り方をそのまま検索用に持ち込み、情報を極端に絞ってしまうのも、よくある失敗です。検索した人が、知りたい情報を得られないまま離れてしまうと、そのページは評価されにくくなります。
検索用のページとして育てるなら、広告用の「迷わせない」設計を少し緩めて、疑問に答える情報を加えてください。
順位だけで、LPの良し悪しを決める
LPの価値は、順位だけでは測れません。順位が低くても、広告から多くの申し込みがあるLPは、そのままで十分に役目を果たしています。
反対に、順位が良くても、申し込みにつながらないページは、内容を見直す必要があります。順位と申し込みの両方を、並べて見る習慣をつけましょう。

よくある質問

LPをSEO対策に使うのは、やめたほうがいいですか?
やめる必要はありません。広告やSNSから案内する用途では、LPは有効です。
検索から新しいお客様に出会いたい場合は、通常のサービスページも合わせて用意し、役割を分けて運用するのがおすすめです。
同じ内容のLPが2つあると、ペナルティを受けますか?
今回確認した検索セントラルのドキュメントには、類似ページがあるだけで直ちにペナルティになるという説明はありませんでした。ただし、検索結果に表示するURLが意図と違ってしまうことがあるため、rel=canonicalやnoindexで、整理しておくことをおすすめします。
LPのnoindexは、いつ外せばよいですか?
そのLPを、検索結果でも見つけてほしいと決めたときです。内容を検索用に充実させたうえで、noindexを外し、サーチコンソールのURL検査から、登録のリクエストを出します。
外したあとも、反映には時間がかかることがあります。
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まとめ|役割を分けて、LPを検索でも「迷子」にしない
LPは、広告やSNSから来た人に、1つの行動をとってもらうための形です。検索で幅広く見つけてもらうなら、疑問に順を追って答える通常ページが基本になり、LPがSEOに向かないと言われるのは、この役割の違いが理由です。
ただし、LPでも検索に強いページにできます。そのために、検索する人の疑問を1つに絞って答え、運営者の情報や関連ページへの導線を残し、複製したLPは、rel=canonicalやnoindexで整理します。
noindexは、robots.txtでブロックしていないページにだけ効く点も、忘れないでください。
最初の一歩は、自社のLPを1枚選び、「このページは広告用か、検索用か」を決めることです。決めたあとに、設定と中身をそれに合わせて整えていけば、LPと通常ページの両方が、無理なく働いてくれます。
店名やサービス名、狙った検索語句での順位の動きは、AccessScopeの無料プランで自動で記録しておけます。サイトのURLを入れるだけで、10キーワードまで記録でき、クレジットカードの登録は不要です。

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