「記事はコツコツ書いているのに、なかなか検索順位が上がらない」「サイト内のページをどうつなげばいいのか分からない」。中小企業の経営者や店舗オーナーの方から、こうしたご相談をよくいただきます。
その原因のひとつが、内部リンクの貼り方です。内部リンクは、専門知識がなくても自分の手で今日から改善できる、数少ないSEO施策のひとつです。うまく使えば、これまで書いてきた記事の力を底上げできます。
この記事では、内部リンクとは何かという基本から、SEO効果の高い設置場所、失敗しない貼り方の実践ステップ、やってはいけないNG例まで、専門用語をできるだけ避けて解説します。読み終えるころには、自社サイトのどこをどう直せばいいのかが具体的に見えてくるはずです。
記事執筆者:認定SEOコンサルタント 三田健司
内部リンクとは?SEOで重要視される理由

まずは「内部リンクとは何か」を、外部リンクとの違いも含めて整理しておきましょう。ここがあいまいなまま貼り方だけ真似ても、効果は出にくくなります。
内部リンク=同じサイト内のページ同士をつなぐリンク
内部リンクとは、自社サイトの中にあるページから、同じサイト内の別のページへ張るリンクのことです。たとえばブログ記事から、関連する別の記事や、サービス紹介ページへ誘導するリンクがこれにあたります。
内部リンクは、読者をサイト内で案内する「道しるべ」であり、同時に検索エンジンにページの関係性を伝える役割を持っています。地味に見えて、SEOの土台を支える重要な要素です。
内部リンクと外部リンク(被リンク)の違い
よく混同されるのが、外部リンク(被リンク)との違いです。被リンクは、他社サイトなど「外部」から自社サイトへ張られるリンクを指します。第三者からの推薦のようなもので、SEOでは強い評価につながります。
ただし被リンクは、相手があることなので自分の意思だけでは増やせません。一方の内部リンクは、自社サイト内で完結するため、誰の許可もいらず自由に設計できます。ここが両者の決定的な違いです。
自分でコントロールできる数少ないSEO施策
SEOには、すぐに成果が出にくい施策や、外部要因に左右される施策が少なくありません。そのなかで内部リンクは、自分の判断で今日から手を入れられる、コントロールしやすい施策です。
すでに記事が何本かあるサイトなら、新しく書き足さなくても、既存ページ同士のつなぎ方を見直すだけで改善が期待できます。手をつけやすいわりに効果が見込める、費用対効果の高い施策だと言えます。
集客の要になるページへは、複数の記事から導線をつくる
ブログ記事同士をつなぐだけでなく、問い合わせにつながるサービスページや地域ページへの導線も内部リンクで用意します。ここが抜けていると、記事は読まれても成果に結びつきません。
たとえば「地域名+サービス」で作ったページがあるなら、その地域に関係する記事の本文から自然に触れてリンクします。読者の関心が高まったところで導線を置くのがコツです。
気をつけたいのは、すべての記事に機械的に同じリンクを並べないことです。文脈に合う記事からだけつなぐほうが、読者にとってもクリックする理由が明確になります。
地域名を含むページの作り方は、こちらで詳しく解説しています。

内部リンクがSEOに効く3つの仕組み

なぜ内部リンクがSEOに効くのか。理由を知っておくと、どこにどう張るべきかの判断がぶれなくなります。大きく3つの仕組みに分けて見ていきましょう。
①クローラーがサイト内を巡回しやすくなる
Googleは「クローラー」と呼ばれるプログラムでサイト内のページを巡回し、内容を把握しています。このクローラーは、リンクをたどってページからページへと移動します。
内部リンクが適切に張られていれば、クローラーは新しい記事や奥深いページにも行き着きやすくなります。逆にどこからもリンクされていないページは発見されにくく、検索結果に出てくるまで時間がかかることがあります。
②ページ同士の関連性とテーマの深さが伝わる
関連する記事同士を内部リンクでつなぐと、検索エンジンに「このサイトはこのテーマを深く扱っている」という関係性が伝わります。1つのテーマについて複数の記事が互いにリンクし合っていると、専門性が高いサイトだと評価されやすくなります。
バラバラに存在する記事より、テーマごとにリンクでまとまった記事群のほうが、サイト全体の評価が高まりやすいのはこのためです。1本ずつの記事を「点」で終わらせず「面」でつなぐイメージを持つとよいでしょう。
③読者の回遊性が上がり、離脱を防げる
内部リンクは検索エンジンだけでなく、読者のためにもなります。記事を読み終えた人に「次に読むと役立つ記事」を提示できれば、そのままサイト内を回遊してもらえます。
読者が複数のページを読んでくれれば、それだけ会社やサービスへの理解も深まります。すぐに離脱されず、じっくり読んでもらえるサイトは、結果として問い合わせや来店にもつながりやすくなります。
④どこからもリンクされていないページは、見つけてもらえない
もうひとつ、見落とされがちな役割があります。サイト内のどこからもリンクされていないページは、Googleに存在を知らせる経路がほとんどありません。
サイトマップに載せていれば発見されることもありますが、内部リンクがない状態は「このページは重要ではない」という合図にもなり得ます。公開したのに検索結果に出てこないページは、まず内部リンクの有無を疑ってください。
新しい記事を公開したら、関連する既存記事から1本でもリンクを張っておく。この習慣だけで、見つけてもらえるまでの時間はぐっと短くなります。
インデックスされない原因の切り分け方は、こちらの記事にまとめています。

SEO効果が高い内部リンクの設置場所

同じ内部リンクでも、どこに置くかで伝わる強さが変わります。効果の高い順に、代表的な設置場所を見ていきましょう。
本文中の文脈リンクが最も強い
もっとも効果が高いとされるのが、本文の流れの中に自然に置く「文脈リンク」です。話の流れに沿って「詳しくはこちらの記事で解説しています」と関連ページへ誘導する形が、読者にとっても分かりやすく、検索エンジンにも関係性が強く伝わります。
本文中のリンクは、前後の文章がリンク先の内容を説明してくれるため、そのページが何についてのものかが明確に伝わります。サイドバーや自動表示の関連記事一覧よりも、本文内リンクのほうがページ同士の関係を伝える力は強いとされています。
記事末尾の「関連記事」も有効
記事の最後に「あわせて読みたい関連記事」としてリンクをまとめる形も有効です。記事を読み終えた読者が次の行動を起こしやすく、回遊性を高めてくれます。
ポイントは、本当に関連性の高い記事だけを選ぶことです。とりあえず並べた無関係な記事より、読者が「次に知りたい」と思う内容を3〜5本ほど厳選するほうが、クリックもされやすくなります。
グローバルメニュー・パンくずリストも内部リンク
意外と見落とされがちですが、サイト上部のメニュー(グローバルナビ)や、「トップ > ブログ > 記事」のように現在地を示すパンくずリストも内部リンクの一種です。これらはサイト全体の構造を検索エンジンに伝える役割を持ちます。
重要なページはメニューに入れる、パンくずリストを設置してカテゴリ構造を明確にする。こうした基本を整えるだけでも、サイトの分かりやすさは大きく変わります。
サイドバーやフッターの一括リンクは補助的
サイドバーやフッターに全ページ共通で表示されるリンクは、あって困るものではありませんが、効果は補助的です。すべてのページに同じリンクが並ぶため、特定のページとの関連性が伝わりにくいからです。
まずは本文中の文脈リンクと、記事末尾の関連記事。この2つを丁寧に整えることを優先し、サイドバーなどは補助と位置づけると、優先順位を間違えずに済みます。
内部リンクの貼り方 実践5ステップ

ここからは、実際に内部リンクを貼るときの手順を5つのステップにまとめます。順番に押さえれば、迷わず実践できます。
ステップ1:関連性の高いページ同士をつなぐ
内部リンクの基本は、内容が関連するページ同士をつなぐことです。「順位の調べ方」の記事から「サーチコンソールの使い方」の記事へ、といったように、読者が自然に「次に知りたい」と思う流れを意識します。
関連性の薄いページを無理につなぐと、読者も検索エンジンも混乱します。「この記事を読んだ人は、次にどんな疑問を持つか」を想像し、その答えになる記事へ導くのがコツです。
ステップ2:アンカーテキストは「リンク先の内容」を表す言葉に
アンカーテキストとは、リンクが張られた文字列のことです。ここには、リンク先のページが何について書かれているかが分かる言葉を入れます。Googleも公式に、リンク先の内容を的確に表すアンカーテキストを推奨しています。
「こちら」ではなく「検索順位の調べ方を解説した記事」のように、内容が分かる言葉をアンカーテキストにすると、読者にもクリック先が予想でき、検索エンジンにも関連キーワードが伝わります。ただし、まったく同じキーワードを機械的に繰り返すのは不自然なので、文脈に合わせて表現を少しずつ変えるとより良くなります。
ステップ3:重要ページへリンクを集める
サイトの中でとくに読んでほしいページ、たとえば主力サービスの紹介ページや、力を入れて書いた記事には、複数のページからリンクを集めます。多くのページからリンクされているページは、サイト内で重要度が高いと検索エンジンに伝わります。
大きなテーマをまとめた「柱となる記事」を1本用意し、そこへ関連する個別記事からリンクを集める。この「柱と枝」の構造は、テーマの専門性を伝えるうえで効果的で、近年のSEOでは基本形とされています。
ステップ4:リンクの数は「関連性」で決める
「1記事に何本まで」という明確な上限はありません。大切なのは本数ではなく、それぞれのリンクに関連性があるかどうかです。関連性のあるリンクなら自然に増えても問題ありませんが、無理に詰め込むのは逆効果です。
目安として、本文中の文脈リンクは記事の長さに応じて数本程度に絞り、1つひとつが読者の役に立つ状態を保ちます。リンクだらけの記事は読みにくく、かえって重要なリンクが埋もれてしまいます。
ステップ5:新しい記事を書いたら古い記事からもつなぐ
内部リンクは一度貼って終わりではありません。新しい記事を公開したら、その内容に関連する過去の記事を見直し、古い記事から新しい記事へリンクを足していきます。
新しい記事は、公開直後はどこからもリンクされていない状態になりがちです。関連する既存記事からリンクを張ることで、クローラーにも読者にも見つけてもらいやすくなります。月に一度など、定期的に内部リンクを見直す習慣をつけると理想的です。

やってはいけない内部リンクの貼り方

良かれと思ってやったことが、かえって逆効果になることもあります。避けたい貼り方を3つ紹介します。
「こちら」「詳しくはこちら」だけのアンカーテキスト
もっともよくある失敗が、「こちら」「詳しくはこちら」「read more」といった、内容を表さないアンカーテキストです。これでは、リンク先が何のページなのかが読者にも検索エンジンにも伝わりません。
「詳しくはこちら」と書きたくなったら、「詳しくは〇〇の手順を解説した記事で」のように、リンク先の内容を言葉にする習慣をつけましょう。ひと手間ですが、積み重ねると大きな差になります。
無関係なページへのリンク・過剰なリンク
関連性の薄いページへのリンクや、1つの記事に大量に詰め込んだリンクは、読者を混乱させ、検索エンジンにもマイナスに働くことがあります。「とにかくたくさんつなげばいい」という考えは禁物です。
リンクは、読者の役に立つと確信できるものだけに絞ります。数を追うのではなく、1つひとつのリンクが「読者の次の疑問に答えているか」を基準に判断してください。
リンク切れ(404)を放置する
記事の削除やURLの変更で、リンク先が存在しなくなる「リンク切れ(404エラー)」が起きることがあります。リンク切れを放置すると、読者が行き止まりに突き当たり、サイトの信頼性も下がります。
URLを変更したときは、古いリンクを張り替えるか、転送(リダイレクト)の設定を行います。定期的にリンク切れがないかを確認し、見つけたら早めに直すことが大切です。
AI検索時代に内部リンクがより重要になる理由

近年はGoogleのAI Overviews(AIによる概要)やChatGPTなど、AIが検索結果を要約して答える場面が増えています。こうしたAI検索時代にこそ、内部リンクの役割は見直されています。
AIは内部リンクを「知識のつながり」として読む
AIは、サイト内のリンク構造を「どのページとどのページが関係しているか」という知識のつながりとして読み取ります。関連する記事同士がきちんとリンクでつながっていると、AIはサイトの専門領域を理解しやすくなります。
内容を表すアンカーテキストは、AIがリンク先を読む前に「その先に何が書かれているか」を伝える手がかりになります。人間にとって分かりやすい内部リンクは、AIにとっても分かりやすいという点は覚えておきたいところです。
つながりの明確なサイトはAIに引用されやすい
関連記事同士がしっかり結ばれ、テーマのまとまりが明確なサイトは、AI Overviewsなどで参照元として引用されやすいと考えられています。バラバラな記事より、体系立ってつながった記事群のほうが、AIにとって信頼できる情報源に見えるためです。
とはいえ、AI検索向けに特別な裏技が必要なわけではありません。Googleも、AIに最適化するための特別な手法は不要で、基本的なSEOで十分だと案内しています。読者のために関連記事を丁寧につなぐという基本が、そのままAI検索への備えにもなります。

2026年時点でGoogleが公式に示していること
この点について、Googleは2026年5月に生成AI検索向けの案内を公開し、その後も更新を続けています。そこで繰り返し述べられているのは、AIのための特別な対応は不要だという趣旨の内容です。
具体的には、生成AI検索のために特別なschema.orgのマークアップを追加する必要はなく、AIのためだけに文章を書き直す必要もないと説明されています。従来のSEOのベストプラクティスがそのまま有効だ、という立場です。
内部リンクも同じです。AI向けの特殊な貼り方があるわけではなく、読者が次に読みたい記事へ迷わず進めるように整えることが、そのままAI検索への備えになります。
内部リンクの効果を確かめる方法

内部リンクを整えたら、効果が出ているかを数字で確かめましょう。感覚だけで判断せず、変化を追うことで改善を続けやすくなります。
サーチコンソールでインデックスと順位を確認
Googleサーチコンソールを使うと、各ページが検索でどれくらい表示され、クリックされているかを確認できます。内部リンクを増やした新しい記事が、きちんとインデックス(検索対象に登録)されているかもチェックできます。
内部リンクを強化した後、対象ページの表示回数やクリック数、平均掲載順位がどう変化したかを見ていきます。すぐに大きく動くものではありませんが、数週間〜数か月かけて傾向を追うと手応えが見えてきます。

順位チェックツールで施策前後を比較する
狙ったキーワードでの検索順位を定期的に記録しておくと、内部リンクを見直した前後で順位がどう変わったかを比較できます。手作業での順位確認は手間がかかるうえ、閲覧履歴の影響で正確な順位が分かりにくいこともあります。
順位チェックツールを使えば、毎日自動で順位が記録されるため、施策の効果を客観的な数字で振り返れます。「内部リンクを直したら順位がどう動いたか」を可視化することが、次の改善につながります。
AI検索での見え方も測れるようになった(2026年6月〜)
2026年6月には、サーチコンソールに「生成AI」に関するレポートが追加されました。AI検索の枠で自社のページがどれくらい表示されたかを、公式の数字で確認できるようになっています。
ただし現時点で分かるのは表示回数とその内訳(ページ・国・デバイス・日付)が中心で、クリック数やCTR、検索語句、掲載順位は含まれていません。また段階的な提供のため、まだ表示されていないアカウントもあります。
内部リンクを整えた効果をここで直接測るのは難しいものの、AI検索での露出の傾向をつかむ材料にはなります。従来の検索パフォーマンスとあわせて見ておくとよいでしょう。
レポートの見方は、こちらの記事にまとめています。

よくある質問(FAQ)
Q. 内部リンクは1記事に何本くらいが適切ですか?
「何本まで」という決まった上限はありません。大切なのは本数ではなく、それぞれのリンクが読者の役に立つ関連性を持っているかどうかです。
目安として、本文中の文脈リンクは記事の長さに応じて数本に絞り、記事末尾に関連記事を3〜5本ほど添えるとバランスが取りやすくなります。無理に詰め込むより、質を優先してください。
Q. 古い記事の内部リンクも見直したほうがいいですか?
はい、見直す価値は大きいです。新しい記事を公開したら、関連する過去の記事から新記事へリンクを足すことで、新記事が見つけてもらいやすくなります。
あわせて、古い記事のリンク切れや、内容を表していないアンカーテキストがないかも確認しましょう。月に一度など、定期的に棚卸しをする習慣をつけると効果的です。
Q. 内部リンクだけで検索順位は上がりますか?
内部リンクは順位を底上げする有効な要素ですが、それだけで大きく上がるわけではありません。土台となるのは、読者の検索意図に答える質の高い記事そのものです。
良い記事を書いたうえで内部リンクを整えると、その記事の力を最大限に引き出せます。コンテンツと内部リンクは車の両輪だと考え、両方をバランスよく取り組むのがおすすめです。
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まとめ|内部リンクは、書いてきた記事の力を引き出す施策
内部リンクとは、同じサイト内のページ同士をつなぐリンクで、被リンクと違って自分の手で自由に設計できる、コントロールしやすいSEO施策です。クローラーの巡回を助け、テーマの専門性を伝え、読者の回遊を促すという3つの働きで、サイト全体の評価を底上げしてくれます。
効果を高めるコツは、本文中の文脈リンクを軸に、内容を表すアンカーテキストで関連ページ同士をつなぐこと。重要ページへリンクを集め、新記事を書いたら古い記事からもつなぎ直す。この基本を守るだけで、これまで書いてきた記事の力が引き出されていきます。「こちら」だけのリンクや、無関係な過剰リンク、リンク切れの放置だけは避けましょう。
そして忘れたくないのが、施策の効果を数字で確かめる視点です。内部リンクを整えたら、その前後で検索順位やアクセスがどう変わったかを追うことで、次の改善につなげられます。地道な内部リンクの積み重ねが、サイトを少しずつ強くしていきます。
その第一歩として、まずは自社の記事が検索で何位にいるのかを把握することから始めてみませんか。SEO順位チェックツール「AccessScope」なら、サイトのURLを入れるだけで検索順位を毎日自動で記録できます。10キーワードまで無料・クレジットカード不要で、サーチコンソール連携も任意です。
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