長年使ってきたGRCでGoogleの順位が取れなくなり、「では、何に乗り換えればいいのか」で止まっている方は多いと思います。検索すれば代替ツールの記事はいくつも出てきますが、料金の書き方がばらばらで、結局どれが自社に合うのか分かりにくいのではないでしょうか。
この記事では、2026年8月13日時点で各ツールの公式サイトを1つずつ確認し、料金・登録できるキーワード数・計測の頻度・無料で試せるかどうかを同じ物差しで並べました。税込か税別かも、公式の表記どおりに記載しています。
なお、比較表には当社が提供しているAccessScopeも含めています。自社ツールを扱う以上、良く見せる書き方はできますが、それでは比較表の意味がありません。他社と同じ項目・同じ書き方で並べ、向いていない用途もはっきり書きました。
記事執筆者:認定SEOコンサルタント 三田健司
比較の前に|乗り換え先を決める3つの条件
いきなり一覧を眺めると、かえって迷います。先に3つだけ、自分の条件を決めてしまいましょう。ここが決まれば候補は2〜3個に絞れます。
条件1|パソコンを起動しておく前提でよいか
順位チェックツールは、大きく「インストール型」と「クラウド型」に分かれます。GRCはインストール型で、自分のパソコンで動かす方式でした。
インストール型は、パソコンを起動していない日の順位が記録されません。そして順位は過去にさかのぼって取り直せないため、空白はずっと残ります。連休や出張が多い方、Macをお使いの方は、この時点でクラウド型に絞ってよいと思います。
条件2|本当に必要なキーワードは何個か
GRCは登録できる数が多かったため、何百というキーワードが溜まっている方も少なくありません。ただ、毎日見て手を打てるのは、現実には10〜30個です。
「多く登録できる=良いツール」ではありません。乗り換えは、追う対象を絞り直す良い機会です。指名キーワードを2つ、売上に直結する主力の言葉を3〜4つ、地域名との組み合わせを3〜4つ。この配分から始めると、まず失敗しません。
条件3|クレジットカードを登録せずに試せるか
意外と見落とされますが、ここは重要です。順位ツールは、実際に数日回してみないと自社に合うか分かりません。1週間分の推移が出て初めて「使える」と実感できるものだからです。
無料期間の有無だけでなく、申し込み時にカード情報が必要か、期間が過ぎたら自動で課金されるのかを必ず確認してください。今回調べた範囲では、多くのツールが申し込み時のカード登録を不要としていました。
主要7ツールの比較表(2026年8月13日 公式サイト確認)
各ツールの「いちばん安いプラン」で揃えて並べました。料金の税込・税別は公式サイトの表記に合わせています。
| ツール | 形態 | 最安プランの料金 | キーワード数 | 計測頻度 | 無料で試せるか |
|---|---|---|---|---|---|
| AccessScope | クラウド | 無料プランあり(有料は月2,980円・税込〜) | 無料で10 | 毎日自動 | 無料プランを期間制限なく利用可・カード不要 |
| Nobilista | クラウド | 月990円(税込) | 150 | 毎日自動 | 7日間無料・カード不要 |
| Gyro-n SEO | クラウド | 月500円(税別) | 10 | 毎日自動 | 登録後3か月無料・申込時カード不要 |
| BULL | クラウド | 月1,150円(税込) | 30 | 1日1回自動 | 2週間無料体験 |
| Rank Tracker | インストール型 | 年349ドル(SEO PowerSuite Professional) | 無制限 | スケジュール実行(PC起動が必要) | 無料版あり(データ保存不可) |
| Ahrefs | クラウド | 月19,900円(Lite) | 750 | 週1回 | 無料トライアルなし |
| GRC | インストール型 | 月495円(税込)〜 | 500〜 | PC起動時・指定時刻 | 無料版あり |
この表で真っ先に見ていただきたいのは、いちばん右の「無料で試せるか」の列と、右から2番目の「計測頻度」です。料金の差は月に数百円ですが、記録が毎日残るかどうかの差は、半年後に取り返しがつきません。
ツールごとの特徴と、向いている人
表だけでは分からない部分を、1つずつ補足します。
Nobilista|日本製クラウド型の定番
株式会社IIPが提供する日本製のクラウド型ツールです。パーソナルプランは月990円(税込)で、キーワード150・サイト3・競合3まで登録できます。7日間の無料トライアルはクレジットカードの登録が不要で、自動課金もありません。
1つ知っておきたいのが、計測プランによって取得できる順位の範囲が変わる点です。毎日計測を選ぶと通常は1〜10位までの取得となり、100位までの取得は15日と月末に行われます。上位を争っているサイトなら問題ありませんが、まだ50位前後にいるサイトの日々の動きを見たい場合は、この仕様を理解したうえで選ぶ必要があります。
Gyro-n SEO|3か月無料で、AI回答の記録もできる
株式会社ユニヴァ・ジャイロンのクラウド型ツールです。スタータープランが月500円(税別)で、サイト1・キーワード10・競合1という構成。しかも登録後3か月は無料で、申し込み時にクレジットカードは必要ありません。
特筆すべきは、AIによる概要(AI Overviews)の表示有無や参照されたサイトを、順位と同じ画面で毎日記録できる点です。AI検索での見え方まで含めて追いたい方には有力な選択肢になります。無料期間中にプランやオプションを変更すると、その時点で無料期間が終了する点だけ注意してください。
BULL|GRCの過去データを取り込める
株式会社ディーボが提供するクラウド型ツールです。GRCからの乗り換えという文脈では、この1点が大きな意味を持ちます。GRCやFerret RCの順位データを取り込む機能が標準で用意されているのです。
「過去の推移を切らさずに引き継ぎたい」という要望に、正面から応えている数少ないサービスです。最安のBULL30は月1,150円(税込)で30件まで。ここでいう1件は「URLとキーワードの組」で数えるため、同じページで2つのキーワードを追うなら2件と計算します。
Rank Tracker|キーワード無制限だが、PCが必要
海外製のインストール型ツールです。現在は単体販売が終了しており、SEO PowerSuiteというセットの年額349ドル(Professional)からとなります。この価格でキーワード無制限・プロジェクト無制限は、たしかに魅力的です。
ただし、GRCと同じインストール型である点は理解しておいてください。パソコンを起動していなければ記録は残りませんし、Googleの仕様変更の影響も直接受ける立場にあります。乗り換えの理由がまさにそこだったのであれば、慎重に検討すべき選択肢です。
Ahrefs|順位計測が目的なら過剰
世界的に知られたSEOツールで、被リンクやキーワードの調査機能が本体です。順位追跡機能も付いていますが、更新は全プランで週1回。日々の変動を追う用途には向きません。
順位を記録したいという目的だけであれば、月19,900円のLiteプランは明らかに過剰です。中小企業の日常的な順位チェックの代替としては、優先度は高くないと考えます。
GRC|Yahooの順位を追うなら現役
Googleの順位チェック機能は2026年2月5日に廃止されましたが、サービス自体は継続しています。現在はYahooの順位チェックツールとして提供され、ライセンスも販売中です。ベーシックプランは月495円(税込)と、価格の安さは変わりません。
過去のGoogle順位履歴も削除されずに閲覧できます。Googleの順位を追う目的では使えませんが、「解約すべきか」と悩んでいるのであれば、過去データの参照用に残しておくという判断も十分ありえます。

AccessScope|無料で10キーワードを毎日記録
当社が提供しているクラウド型ツールです。サーバー側が毎日自動で順位を記録するため、パソコンの起動は不要です。無料プランで10キーワードまで登録でき、期間の制限もクレジットカードの登録もありません。
順位に加えて、SEOレポートの作成、競合サイトとの比較、そしてAI検索での言及・引用状況の測定(GEO)まで1つの画面で扱える点が特徴です。有料プランはStarterが月2,980円(税込)、Proが月7,980円(税込)、Agencyが月19,800円(税込)となっています。
正直に、向いていない場合も書いておきます。数百キーワードを一括で管理したい制作会社の方には、無料プランの10キーワードでは足りません。また、GRCの過去データを取り込む機能は現時点でご用意していないため、過去の推移をそのまま引き継ぎたい場合は、その機能を持つサービスをご検討ください。
目的別|迷ったときの選び方
ここまでの内容を、よくあるご相談の形に整理します。
とにかく費用をかけずに再開したい
無料で始められる選択肢は複数あります。Gyro-n SEOは3か月無料、AccessScopeは無料プランに期間の制限がありません。まずは無料の範囲で数週間動かし、記録が溜まってきた実感を得てから有料化を検討すれば十分です。
過去の推移を切らしたくない
データの取り込み機能があるBULLが第一候補になります。ただし、これは他ツールにはない機能ですので、この1点で選ぶ価値があるかどうかは、過去データの重要度しだいです。
数百キーワードを管理している
Nobilistaの上位プラン、またはRank Trackerが候補になります。ただ、その前に一度、本当にその数を追う必要があるかを見直してみてください。追う数を減らして、1つあたりに手をかけるほうが成果につながる場面は多いものです。

AI検索での見え方も一緒に追いたい
AIによる概要の記録ができるGyro-n SEO、AI検索での言及を測定できるAccessScopeが該当します。順位だけを見ていると、AIに持っていかれた分の変化に気づけません。この観点は、今後さらに重要になります。

乗り換えで失敗しやすい3つのポイント
1|サイトのURLを1文字でも間違えると、全部「圏外」になる
これは当社のツールで実際に起きた事例です。ご登録いただいた方が対象サイトのURLを「.net」と入力すべきところを「.ner」と1文字だけ打ち間違えた結果、実際には1位を獲得しているキーワードが3つあったにもかかわらず、画面上は10キーワードすべてが「圏外」と表示され続けました。
順位ツールは、検索結果の中から「登録されたURLと一致するもの」を探して順位を数えます。1文字違えば別のサイトですから、永久に見つかりません。どのツールに移る場合でも、最初の登録から数日は「本当に順位が出ているか」を必ず確認してください。全部が圏外なら、まずURLの入力を疑うのが正解です。
2|ツールが変わると、順位の数字は少しずれる
同じキーワードでも、ツールによって表示される順位が1つ2つ違うことは珍しくありません。広告やAIによる回答、地図枠を順位に数えるかどうかの扱いが、ツールごとに異なるためです。
ですから、乗り換えた直後に「順位が下がった」と慌てる必要はありません。大事なのは、同じツールの中での推移です。数え方の基準が一貫していれば、上下の動きは正しく読み取れます。
3|移行のタイミングを先延ばしにする
いちばん多い失敗がこれです。「どれにするか決まってから」と考えているうちに、数か月が過ぎてしまいます。
順位のデータは、過去にさかのぼって取得できません。悩んでいる期間は、そのまま記録の空白になります。無料で始められるツールが複数ある以上、まず1つ動かし始めて、合わなければ乗り換えるほうが確実に得です。
よくある質問(FAQ)
無料のツールだけで済ませることはできますか?
可能です。ただし「無料」の中身はサービスによって大きく異なります。期間限定の体験版なのか、機能を絞った無料プランなのか、記録が残るのかを確認してください。数週間後にデータが消える種類のものだと、乗り換えの意味が薄れます。
サーチコンソールがあれば、順位ツールは不要ではありませんか?
役割が違います。サーチコンソールで分かるのは期間内の平均掲載順位で、しかも表示された検索だけが対象です。これから狙いたいキーワードや、まだ表示されていない言葉は追えません。両方を併用するのが理想的です。
この比較表の情報はいつのものですか?
2026年8月13日に、各ツールの公式サイトの料金ページで確認した内容です。料金やプラン構成は変更されることがありますので、申し込みの前には必ず公式サイトで最新の情報をご確認ください。
GMO順位チェッカーは選択肢に入りませんか?
2026年8月13日時点で公式サイトにアクセスできない状態を確認したため、今回の比較表には含めていません。提供状況については、提供元にお問い合わせのうえご判断ください。
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まとめ|月数百円の差より、記録が毎日残るかで選ぶ
GRCからの乗り換え先は、まず「パソコンの起動が要らないクラウド型かどうか」で絞ってください。同じ失敗を繰り返さないための、いちばん確実な条件です。
そのうえで、追いかけるキーワードを10〜30に絞り込み、カード登録なしで試せるものから動かしてみる。この順番であれば、費用をかけずに自社に合うものを見極められます。
迷っている時間は、そのまま記録の空白になります。今日1つ選んで動かし始めることが、半年後の判断材料をつくります。
AccessScopeも、その最初の1つとしてお使いいただけます。サイトのURLと調べたいキーワードを入れるだけで、10キーワードまで無料で毎日の順位を自動記録します。パソコンの起動もクレジットカードの登録も不要です。無料登録して、今日から記録を再開してみてください。
この記事は、全日本SEO協会認定SEOコンサルタントであり、Web制作に10年以上、延べ1,000件以上のサイトに携わってきた三田健司が執筆しました。掲載した料金・プラン内容・無料条件は、2026年8月13日に各ツールの公式サイト(Nobilista、Gyro-n SEO、BULL、Link-Assistant、Ahrefs、SEOツールラボ)の料金ページおよび仕様ページで確認したものです。なお、AccessScopeは筆者が代表を務める株式会社アクセス・リンクが提供する自社サービスであることを明記します。料金や仕様は変更される場合がありますので、お申し込み前に各社の公式サイトで最新情報をご確認ください。

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