Wix・STUDIO・ジンドゥーのようなホームページ作成サービスで作ったサイトでも、SEO対策はできるのか。結論から言うと、Googleの公式ドキュメントは、サイトを作る道具によって検索に出られるかどうかが決まる、とは説明していません。
この記事では、作成サービスでホームページを持っている(またはこれから作る)中小企業の経営者・店舗オーナーの方が、自社のサービスで「設定できること」と「できないこと」を自分で確かめ、乗り換えるべきかどうかを判断できるようになることを目指します。Googleの公式説明と、Wix・STUDIOの公式ヘルプで確認できた内容をもとに、確認すべき点を順に整理します。
私は認定SEOコンサルタントとして、Web制作10年以上・延べ1,000件以上のサイトに関わってきました。「作成サービスだからSEOは無理ですか」というご相談は多いのですが、実際には、道具の限界よりも、設定の見落としと、中身の薄さが原因のことのほうが目立ちます。
記事執筆者:認定SEOコンサルタント 三田健司
結論|作成サービスでもSEOはできる。見るべきは「設定の余地」と「プランの制限」

先に押さえたい4つの要点
1つ目は、Googleが「この作成サービスは不利」と公式に述べているわけではない、という点です。Googleの案内は、サイトの作り方の流派ではなく、ページの中身と技術的な条件に向けられています。
2つ目は、検索に出るための最低限の条件は、どの道具で作っても同じ、という点です。Googleのクローラーにブロックされておらず、ページが正常に表示され、読み取れる内容がある、という3つです。
3つ目は、作成サービスごとに「設定できる項目」と「プランによる制限」が違う、という点です。タイトルや説明文を自分で変えられるか、リダイレクトを設定できるか、Search Consoleにつなげるか、をサービス名で調べて確かめてください。
4つ目は、設定が整っていても、中身が薄ければ順位は上がらない、という点です。道具の議論に時間をかけすぎず、お客様の疑問に答えるページを増やすほうが、結果につながりやすくなります。
この記事の読み方
いま使っているサービスがある方は、3章の「設定できるか確かめる8項目」を先に開いて、自社のサービスの管理画面と照らし合わせてください。チェックして足りない項目があれば、まずそれだけを直すのが、いちばん手軽な改善です。
これから作成サービスを選ぶ方は、5章の「選ぶ前に確認したい5つのポイント」と、7章の「乗り換え・リニューアルの注意」を読んでから決めると、後悔が減ります。
| 迷いやすい点 | この記事の答え | 詳しい章 |
|---|---|---|
| 作成サービスだとSEOで不利? | 公式に不利とはされていない。設定の余地を確かめる | 2章 |
| 何が設定できれば十分? | タイトル・説明文・URL・alt・noindex・リダイレクトなど8項目 | 3章 |
| プランで機能が違う? | 違うことがある。Search Console接続やリダイレクトが上位プランのサービスも | 4章 |
| 乗り換えは必要? | 設定で解決できなければ検討。移行時の手順に注意 | 7章 |
Googleは「作成ツールの種類」ではなく、何を見ているのか

最低限の技術要件は、どの道具でも同じ
Google検索セントラルの「技術的な要件」というページには、検索結果に表示されるための最低限の条件が3つ書かれています。1つ目はGooglebotにブロックされていないこと、2つ目はページが正常に動作し、HTTPステータス200が返ること、3つ目はインデックス登録できる内容があることです。
このページ(2025年12月18日更新)は、あわせて「実際には、ウェブページに技術的な変更を加える必要はほとんどありません」とも説明しています。つまり、作成サービスで作ったページも、この条件を満たせば、検索に載る資格は同じです。
ただし、条件を満たしても、すべてのページがインデックスに登録されるとは限らない、とも明記されています。順位の前に、まず登録されているかを確かめることが大切です。
「通常は公開以外の作業はいらない」が基本姿勢
同じくGoogleの「ウェブサイトをGoogleに表示させる」というページ(2026年4月27日更新)には、通常は、ウェブにサイトを公開する以外にすることはない、と書かれています。表示されない主な原因として、他サイトからリンクされていない、新しいサイトでまだクロールされていない、ログインやブロックでクロールできない、などが挙げられています。
このページでは、サイトでは画像や動画だけでなく必ずテキストも使うこと、HTTPSで安全性を高めること、モバイルでも使いやすくすることも案内されています。作成サービスでこれらを実現できるかどうかが、道具選びの判断材料になります。
CMSやサイト作成ツールについてのGoogleの記述
SEOスターターガイド(2025年12月18日更新)には、CMSについて、いくつか具体的な記述があります。タイトルについては、ほとんどのCMSが自動でHTMLのタイトル要素に設定するので、技術的な作業よりも、よいタイトルを書くことに集中してほしい、という趣旨の説明です。
サイトマップも、CMSによっては自動で作成するもので、必須ではない、と書かれています。画像の代替テキスト(alt)も、CMSには説明を入力する方法が用意されている場合がある、と述べています。作成サービスでも、同じ考え方で「どこに入力できるか」を確かめればよい、ということです。
Googleが「重要ではない」と説明していること
同じスターターガイドには、Googleが重要と考えていないことも整理されています。たとえば、meta keywordsは使われない、ドメインの種類(.comか.jpか)は特定の国を狙う場合を除き考慮されない、サブドメインかサブディレクトリかはビジネス上の判断、といった点です。
作成サービスの宣伝には、これらを理由に「うちのサービスはSEOに強い」とうたうものもありますが、公式の説明と照らして、本当に意味のある機能かを見極めてください。
設定できるか確かめる8項目|管理画面のチェックリスト

項目1〜4|検索結果の見え方に関わる設定
1つ目は、ページごとのタイトルと説明文を自分で変えられるかです。トップページだけでなく、サービスページや記事ごとに設定できる必要があります。書き方は別の記事で詳しく解説しています。

2つ目は、ページのURL(パス)を自分で決められるかです。日本語のまま長くなっていないか、意味の分かる短い英数字にできるかを見てください。
3つ目は、画像の代替テキスト(alt)を入力できるかです。4つ目は、見出しを正しい順序で付けられるかです。見出しの設定が「文字を大きくするだけ」の仕様だと、構造が伝わりにくくなります。
項目5〜8|検索エンジンへの伝え方に関わる設定
5つ目は、検索結果に出したくないページにnoindexを設定できるかです。お礼ページや、内容が重複するページを出さない場面で使います。noindexの仕組みは、robots.txtとの違いも含めて、別の記事で整理しています。

6つ目は、サイトマップが自動で作られ、Search Consoleに送れるかです。7つ目は、URLを変えたときに301リダイレクトを設定できるかです。8つ目は、Search Consoleに所有権を確認してつなげるかです。
この8項目のうち、特に7番(リダイレクト)と8番(Search Console)は、あとから困る人が多いので、作成サービスを選ぶ段階で確かめてください。
一覧にして確認する
| 確認項目 | なぜ必要か | 確認のしかた |
|---|---|---|
| タイトル・説明文をページ別に設定 | 検索結果での見え方を整える | ページ設定の画面に入力欄があるか |
| URL(パス)を編集 | 内容に合った短いURLにする | 公開後の変更が可能か、変更時の自動転送の有無 |
| 画像のalt | 画像の内容を伝える | 画像の設定画面に入力欄があるか |
| 見出しタグ | ページの構造を伝える | h1〜h3の指定ができるか |
| noindex | 出したくないページを管理 | ページ設定にnoindexの項目があるか |
| サイトマップ | ページの存在を伝える | 自動生成の有無と、URLの確認方法 |
| 301リダイレクト | URL変更時に評価と訪問者を引き継ぐ | 設定画面の有無と、利用できるプラン |
| Search Console連携 | 表示回数や順位を知る | 所有権の確認方法と、利用できるプラン |
この表は、管理画面を開きながら、1つずつ「ある/ない」を埋めるための確認表です。「ない」が3つ以上ある場合は、乗り換えを検討する目安になります。
Search Consoleの基本的な見方は、初心者向けの記事で解説しています。

主要サービスの公式ヘルプで確認できたこと(2026年11月時点)

Wix|サイトマップとrobots.txtは組み込み、Search Console接続はプレミアムプラン
Wixの公式ヘルプ「Googleにサイトを表示させる:SEOのベストプラクティス」には、Wixサイトには最適化されたサイトマップとrobots.txtが組み込まれているため、自分で最適化する必要はない、という趣旨の説明があります。自動リダイレクトも設けられている、とも書かれています。
SEOを支える機能としては、ページ単位でタイトルタグやメタディスクリプション、URLなどを最適化する「SEO設定」や、改善点の提案を受けられる「SEOアシスタント」、チェックリスト、サイト点検が案内されていました。IndexNowによる変更通知や、AIクローラーのブロックに関する記事も見つかります。
注意したいのはSearch Consoleです。ヘルプには、Google Search Consoleに接続するには、プレミアムプランと、サイトに接続されているドメインが必要、と書かれています。無料のまま運用していると、順位の確認ができない可能性がある、ということです。
STUDIO|設定項目は細かいが、リダイレクトはプランの制限あり
STUDIOの公式ヘルプ(英語版)では、タイトルと説明文をサイト単位とページ単位の両方で設定でき、ページ単位の設定が優先される、と説明されています。目安として、タイトルは全角30文字前後、説明文は全角70〜120文字前後と案内されていました。
noindexについては、ページ設定でオンにして公開または更新すればよい、と説明されています。noindexにしてもAIクローラーのアクセスは制御できない、という注意書きもあります。
301リダイレクトは、ヘルプの記述(2026年9月24日の日付)によれば、Businessプラン以上で利用できます。ほかにも、リダイレクト元は接続済みの独自ドメイン内のパスに限られる、一括設定の機能はない、といった制約が書かれています。サイトの引っ越しを予定している方は、特に確認してください。
ジンドゥーなど、ほかのサービスを調べるときの注意
ジンドゥーは、公式サイトのFAQで、無料プランから始められること、独自ドメインの接続や移管は有料プランの案内として記載されていることが確認できました。ただし、SEOの設定項目の詳細ページは、今回の確認時点では内容を読み取れなかったため、ここでは断定しません。
サービスごとの機能とプランの条件は、頻繁に変わります。この記事の内容も、確認した時点のものですので、実際に契約や乗り換えをする前に、各社の最新のヘルプと料金ページで、必ず確かめてください。
サービス名だけで判断しない
「SEOに強い」という言葉は、公式ヘルプの記述と一致しているかが大切です。ヘルプに具体的な設定手順が載っている項目は信頼しやすく、宣伝文句だけで手順の記載がない項目は、実際に試用できるか確かめてからにしましょう。
無料の試用期間があるサービスなら、管理画面で先ほどの8項目を実際に触って確認するのが、いちばん確実です。
選ぶ前に確認したい5つのポイント

1.独自ドメインを使い続けられるか
将来サービスを乗り換えるときに、独自ドメイン(自社名のURL)を持っていれば、住所が変わらずに済みます。サービス独自のドメイン(サブドメイン)のままだと、乗り換えの際にURLが変わり、評価の引き継ぎが難しくなります。
ドメインの選び方は、別の記事で詳しく解説しています。

2.Search Consoleにつなげるか
順位や表示回数を知るためには、Search Consoleが欠かせません。つなげるための条件(プラン、所有権の確認方法)を、契約前に確かめてください。
Search Consoleの所有権の確認方法には、いくつかの種類があります。対応している方法はサービスごとに違う可能性があるため、公式ヘルプの記述を読んでください。
3.URLを変えたときに、リダイレクトできるか
ページのURLを変えたり、ページを統合したりするときには、301リダイレクトで古いURLから新しいURLに案内する必要があります。この設定ができないと、古いURLにアクセスした人や検索エンジンが、行き場を失います。

4.ページの表示速度とスマホ表示
Googleは、モバイル端末でも速く、どの画面サイズでも適切に表示されることを案内しています。作成サービスのテンプレートによっては、画像が重い、動きのある装飾が多い、といった理由で表示が遅くなることがあります。
表示速度の指標の考え方は、別の記事で解説しています。実際に自社のページがどう評価されるかは、PageSpeed Insightsなどのツールで確かめられます。

5.データを持ち出せるか
最後の確認点は、記事や画像を、あとから書き出せるかです。サービスによっては、ブログ記事の書き出しに対応していても、デザインは移せない場合があります。
記事の本数が増えてから乗り換えるのは大変なので、最初に「やめるときに、何が持ち出せるか」を確認しておくと安心です。
作成サービスのSEOを伸ばす、公開直後の設定手順

手順1|Search Consoleに登録し、サイトマップを送る
公開したら、まずSearch Consoleにサイトを登録し、所有権を確認します。サイトマップが自動で作られるサービスなら、そのURLを確認して送信します。
サイトマップの作り方と送り方は、別の記事で詳しく解説しています。

手順2|主要ページのタイトルと説明文を整える
トップページ、サービスページ、会社概要、お問い合わせの4ページから、順に整えます。タイトルには、お客様が検索しそうな言葉と、地域名や業種を、自然な形で入れます。
説明文は、検索結果で表示される文章の候補になります。クリックしたくなる内容で、書き出しが重複しないように、ページごとに書き分けます。書き方のコツは別の記事にまとめています。

手順3|画像のaltとファイル名を整える
画像の代替テキスト(alt)は、画像の内容を短い文章で説明するものです。キーワードを詰め込むのではなく、見えない人にも内容が伝わる文章にしてください。
画像のファイル名や圧縮の考え方は、画像SEOの記事で解説しています。

手順4|インデックスされているかを確かめる
公開後、数日から数週間たったら、Search ConsoleのURL検査で、主要ページが登録されているかを確認します。登録されていないページがあれば、原因を確かめます。
新しく作ったサイトが検索に出るまでの目安は、別の記事で整理しています。数日で出なくても、慌てて設定をいじりすぎないことが大切です。

手順5|お客様の疑問に答えるページを増やす
設定が整ったら、次はページの中身です。お客様から実際に聞かれる質問を、1つずつ記事やよくある質問のページにしていくと、検索に出る入口が増えます。
作成サービスの管理画面にブログ機能があるなら、月に1〜2本でも、続けることが大切です。更新頻度の考え方は、別の記事で解説しています。

乗り換え・リニューアルで順位を落とさないための注意

URLが変わるなら、リダイレクトの準備が最優先
作成サービスを乗り換えると、ページのURLの形が変わることが多くあります。古いURLから新しいURLへ、1ページずつ301リダイレクトで案内しないと、これまでの検索結果からの訪問が途切れます。
リダイレクトの設定が、移行先のサービスでできるのか(STUDIOのように、上位プランが必要なサービスもあります)を、移行を決める前に確かめてください。
リニューアル全般の注意点
リニューアルで順位が落ちる主な原因は、URLの変更、ページの削除、内容の削減、noindexの付け忘れなどです。これらの点検方法は、別の記事にまとめています。

乗り換える前に記録しておくもの
移行する前に、現在の主要キーワードの順位と、Search Consoleの表示回数・クリック数を記録しておきます。移行後に同じ形で見比べられれば、落ち込みがあったときに、原因を絞りやすくなります。
AccessScopeの無料プランなら、サイトのURLを入れるだけで、キーワードの順位の自動記録を始められます(10キーワードまで無料)。移行の前後を見比べたいときに、手作業の記録の手間が減ります。
「乗り換えないほうがよい」ケース
設定項目の不足が1〜2つだけで、中身の更新も続けられているなら、無理に乗り換える必要はありません。乗り換えは、費用と手間、順位が落ちるリスクを伴うからです。
まずは、今のサービスで直せる項目から直し、数か月の数字を見てから、乗り換えを判断しても遅くはありません。
数字で確かめる|設定の見直しの効果を見る

見直したら、同じ期間で前後を比べる
タイトルや説明文を直したら、Search Consoleの検索パフォーマンスで、そのページのURLを絞り込み、表示回数・クリック数・クリック率・平均掲載順位を、28日間などの同じ期間で前後比較します。
変更が反映されるまでには、数日から数週間かかります。Googleのスターターガイドも、変更の反映には数時間から数か月かかることがあり、数週間待ってから確認するよう案内しています。
順位は「記録し続ける」ことに意味がある
順位は、見るたびに少し変わります。毎月同じ条件で、決まったキーワードを記録し続けると、設定変更や記事の追加の効果が見えてきます。確認の頻度は、別の記事で目的別に整理しています。

月次のまとめ方
見る項目は、表示回数・クリック数・平均掲載順位・自社で変更したこと、の4つに絞ると続きます。雛形は、次の記事にあります。

よくある質問

無料プランのままでも、SEO対策はできますか?
サービスによって異なります。たとえばWixのヘルプでは、Search Consoleの接続にプレミアムプランが必要と説明されています。無料プランで設定できる項目と、できない項目を、各社のヘルプで確認してください。
作成サービスで作ったサイトは、WordPressより不利ですか?
Googleは、サイトの作り方の種類で優劣をつけるとは説明していません。違いが出るのは、設定できる項目の多さと、プランの制限です。必要な項目が設定できるなら、作成サービスでも十分に対策できます。
今のサービスが不安です。すぐに乗り換えるべきですか?
乗り換えは、URLの変更と順位低下のリスクを伴います。まず8項目の確認表で足りない点を洗い出し、直せないものがあるときに検討するのがおすすめです。迷う場合は、専門家に相談して、移行の手順まで確かめてから決めてください。
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まとめ|道具より「設定の余地」と「中身」を確かめる
ホームページ作成サービスで作ったサイトでも、Googleが公式に不利と述べているわけではありません。検索に出るための最低限の条件は、どの道具で作っても同じです。
見るべきは、タイトル・説明文・URL・alt・見出し・noindex・サイトマップ・リダイレクト・Search Consoleという、設定できる項目と、プランによる制限です。Wixのように、Search Consoleの接続にプレミアムプランが必要なサービスや、STUDIOのようにリダイレクトが上位プランの機能のサービスもあるため、契約前に確かめてください。
設定が整ったら、お客様の疑問に答えるページを少しずつ増やし、Search Consoleの数字を月に1度、同じ形で見比べます。まずは今日、管理画面で8項目を確認するところから始めましょう。
順位の変化を数字で見たくなったら、AccessScopeの無料プランを試してみてください。サイトのURLを入れるだけで、検索順位の自動記録を始められます。

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