自動車整備工場や中古車販売店がSEO・MEOで来店と入庫を増やすには、「車検・オイル交換・タイヤ交換」で探す人と「地域名+中古車」で探す人を分け、Googleのマップと公式サイトの両方で、料金と総額をわかりやすく見せることが基本です。この記事では、自社の検索順位を自分で把握したい整備工場・中古車販売店の経営者に向けて、その手順を順番に整理します。
先に結論を言うと、最初にやるのは整備の認証や古物商許可などの確認、次にGoogleビジネスプロフィールの整備、その次に中古車の支払総額表示と公式サイトの順です。順位と口コミは月に1度だけ同じ形で記録し、動いたところだけに手を入れると、人手の少ない店でも続けやすくなります。
私は全日本SEO協会認定SEOコンサルタントとして、Web制作10年以上・延べ1,000件以上のサイトに関わってきました。地域のお店のサイトでは、料金や在庫の情報が古いまま残っていたり、Googleマップ上の営業時間が実際とずれていたりして、探している人を取りこぼしている例をよく見かけます。
記事執筆者:認定SEOコンサルタント 三田健司
結論|整備と販売は「探される場面」が違うので、2つに分けて整える

先に押さえたい5つの要点
1つ目は、整備と販売では、検索する人の状況が違うことです。整備は車検の時期や不具合といった「困ったとき」に、販売は買い替えを考えて「比べるとき」に探されます。
2つ目は、お店の種類によって確認すべき制度が違うことです。整備は国土交通省の認証、中古車販売は古物商許可と、自動車公正取引協議会の表示ルールが関わります。
3つ目は、Googleビジネスプロフィールを、名前や営業時間などの基本情報から正確にそろえることです。4つ目は、中古車の広告で「支払総額」を、車両価格と諸費用の内訳つきで明瞭に出すことです。
5つ目は、公式サイトの整備メニューや在庫のページを1つずつ作り、口コミと数字を月に1度の習慣で見直すことです。
全体像を、先に1枚の表で見ておく
この記事で扱う内容を、決めることと一緒に表にまとめました。
| 領域 | 先に決めること | この記事の章 |
|---|---|---|
| 検索の入口 | 整備と販売で、探される言葉をどう分けるか | 2章 |
| 制度の確認 | 整備の認証・古物商許可・表示ルールの確認 | 3章 |
| プロフィール | 基本情報・カテゴリ・写真を正確にそろえる | 4章 |
| 価格表示 | 中古車の支払総額と、Googleの車両リスティングの位置づけ | 5章 |
| 公式サイト | 整備メニュー・在庫・来店導線のページ構成 | 6章 |
| 口コミと実績 | 返信のしかたと、整備実績の見せ方 | 7章 |
| 数字の確認 | 順位・流入・問い合わせを月に1度記録する | 8章 |
| 進め方 | 最初の30日の段取り | 9章 |
自動車関連のお店のSEOは、探される場面ごとに入口を用意し、料金と総額を正直に見せる作業だと捉えると迷いが減ります。すでに公式サイトがある場合は、この表を点検表として使ってください。
車を直す人・買う人は、どこで何を調べているか

整備は「困ったとき」、販売は「比べるとき」に探される
車検の期限が近い、警告灯がついた、タイヤの溝が減ってきたといった場面では、人は近くの工場を探します。このとき見られるのは、場所、営業時間、料金の目安、そして口コミです。
一方、買い替えを考える人は、車種、価格、走行距離、修復歴、保証の有無などを比べながら、複数の店を行き来します。整備は近さと安心、販売は在庫と総額が、選ばれる決め手になりやすいといえます。
探される言葉の例を、メニューごとに書き出す
次の表は、探されやすい言葉の組み合わせの例です。検索の回数を示すものではなく、自店のページを考える出発点として使ってください。
| お店の種類 | 探される言葉の例 | 受け皿になるページ |
|---|---|---|
| 整備工場 | 地域名+車検、オイル交換、タイヤ交換、バッテリー交換 | 整備メニューごとのページ |
| 板金・修理 | 地域名+板金、バンパー修理、キズ・へこみ修理 | 修理メニューのページと施工事例 |
| 中古車販売 | 地域名+中古車、軽自動車、ミニバン、車種名 | 在庫一覧と車両ごとのページ |
| 共通 | 店名・屋号、店名+口コミ、店名+電話番号 | トップページとGoogleのプロフィール |
サーチコンソールで、探され方を確かめる
サーチコンソールの検索パフォーマンスでは、検索クエリごとの表示回数・クリック数・平均掲載順位を確認できます。店名を含む検索と、含まない検索を、別々に眺めてみてください。

店名を含む検索が増えていれば、お店を知っている人が増えているサインです。「地域名+車検」のような検索で表示が増えているのにクリックが少なければ、ページのタイトルや書き出しを見直す余地があります。
最初に確認する|整備の認証・古物商許可・表示のルール

整備は、国土交通省の認証(特定整備事業)が土台
国土交通省 近畿運輸局の資料によると、従来の分解整備事業は、令和元年5月の道路運送車両法の改正で、電子制御装置整備と合わせた「自動車特定整備事業」に名称が改められました。認証の種類は、普通・小型・軽の3つの自動車特定整備事業に分かれ、申請先は事業場の所在地を管轄する運輸支局等です。
同じ資料は、認証書を事業場の事務所内に掲示すること、事業者の標識を外から見やすい場所に掲示することを案内しています。標識を掲示せずに特定整備を続けると、行政処分の対象になるとも書かれています。
サイトやプロフィールに「認証工場」「指定工場」などと書く場合は、自店が受けている区分と食い違っていないかを、先に確認してください。
指定整備工場は、認証の上に立つ制度
国土交通省の指定自動車整備事業の資料は、指定は、自動車分解整備事業の認証を受けた事業場のうち、検査の設備を持ち、自動車検査員を選任できる事業場に対して行うと説明しています。指定整備事業者が交付した保安基準適合証があれば、継続検査(車検)で現車の提示が省略される仕組みです。
つまり、認証工場と指定工場では、車検に関する流れが異なります。ホームページでは、自店でできることと、提携先に取り次ぐことを、はっきり書き分けると誤解が減ります。
整備料金は、掲示と自社サイトへの掲載が求められる
近畿運輸局の資料には、定期点検や整備の料金を事業場で依頼者が見やすいように掲示し、自社で管理するウェブサイトにも掲載する遵守事項が載っています。ただし、常時使用する従業員が5人以下の場合や、ウェブサイトを持たない場合は除くとされています。
さらに、依頼者に必要な整備の内容と理由を説明し、料金の概算見積書を渡すことも、遵守事項に挙げられています。
料金の目安と、見積もりの流れを公式サイトに書いておくことは、法令の面でも、問い合わせを増やす面でも、理にかなっています。なお、細かな要件は変わることがあるため、最新の内容は管轄の運輸支局で確認してください。
中古車販売は、古物商許可とホームページの届出を確認する
中古車の販売は、古物営業法に基づく古物商許可が必要になるのが一般的です。許可は、営業所を管轄する警察署を通じて、都道府県の公安委員会に申請します。
ホームページで古物の取引を行う場合は、そのURLを届け出る仕組みがあり、「ホームページを利用して古物取引を行う古物商」の一覧を公開している県もあります。届出の要否や手続きは、管轄の警察署や公安委員会で確認してください。
Googleビジネスプロフィールを整える|整備店と販売店の基本情報

整備と販売を両方やるなら、カテゴリの付け方を決める
カテゴリは、お店の実態に最も近いものを主カテゴリに選び、ほかの業務は追加カテゴリで補います。整備が中心なら整備関連のカテゴリを、販売が中心なら販売店のカテゴリを、主に置きます。
同じ場所で整備と販売を両方行っていても、実態に合わない名称やカテゴリを増やすのはおすすめできません。Googleが用意している選択肢の中から、実際の営業に合うものを選びます。
店名にキーワードを足さない
Googleのビジネスプロフィールの店名は、実際の看板や名刺で使っている名称に合わせるのが基本です。「車検」「中古車」「格安」といった言葉を店名に足すと、ガイドライン違反として扱われる可能性があります。
名称・住所・電話番号(NAP)の表記は、公式サイトや各種の掲載先でそろえます。全角と半角、「(株)」と「株式会社」といった小さな揺れも、統一しておくと情報が整理されます。

営業時間・定休日・写真・サービスを、実態に合わせる
車検の受付時間、代車の有無、予約の要否、引き取り・納車の対応などは、問い合わせで必ず聞かれる情報です。プロフィールと公式サイトで、同じ内容を書いておきます。
写真は、外観、入口、整備スペース、待合室、展示している車、スタッフの作業の様子の順に、バランスよくそろえます。お客様の車のナンバープレートや、顔が写り込んでいないかも確認してください。

中古車の価格表示|「支払総額」と、Googleの車両リスティングの位置づけ

2023年10月から、販売価格の表示は「支払総額」が基本になった
自動車公正取引協議会の資料によると、中古自動車の販売価格表示の規約は改正され、2023年10月1日に施行されました。販売価格は「支払総額」で表示し、支払総額は「車両価格+諸費用」と定義されています。
同じ資料では、定期点検整備は「付き」「なし」、保証は「付き」「なし」で明瞭に表示し、支払総額・定期点検整備・保証は、広告の近い場所に表示することが求められています。この資料は2023年時点のものなので、最新の規約は自動車公正取引協議会で確認してください。
支払総額に含めるもの、含めないものを整理する
同じ資料の整理をもとに、含めるものと含めないものの例を次の表にまとめました。細かな扱いは、規約と運用の資料で必ず確認してください。
| 区分 | 例 |
|---|---|
| 支払総額に含める諸費用 | 保険料(自賠責)、税金(自動車重量税・自動車税種別割・環境性能割など)、検査登録や車庫証明の代行費用、リサイクル預託金相当額 |
| 含めない(希望により変わる)費用 | 任意保険料、希望ナンバーの費用、下取車の諸手続き費用、管轄外登録の費用など |
| 諸費用として請求できない(車両価格に含める) | 納車準備費用、洗車や清掃などの通常仕上げの費用、納車点検・整備の費用、販売手数料、広告掲載料など |
同じ資料は、「諸費用0円」のように諸費用を含まない形では支払総額を表示できないことや、「コミコミ価格」は「支払総額」の名称に代えられず、あくまで加えて表示できる言葉であることも示しています。支払総額は、店頭納車・県内登録が前提で、それ以外は別に費用がかかる場合があると、注記して表示する形が例示されています。
安い車両価格だけで集客し、あとから費用を足す見せ方は避けるというのが、この改正の趣旨です。公式サイトの在庫ページも、チラシと同じ考え方で、支払総額・車両価格・諸費用の内訳を明瞭に載せておくと、問い合わせ後のトラブルも減らせます。
Googleの車両リスティングは、日本では当てにしない
Googleには、ディーラーの車両在庫を検索に表示する「車両リスティング」というプログラムがあります。公式のポリシーのページ(2025年7月25日更新)には、対象となるディーラーは「現在、米国と米国領に限定」されていると書かれています。
また、同じページには、オーガニック検索の自動リスティング機能が表示されなくなり、車両リスティングのフィードの処理も停止されるという告知が出ています。日本の店舗が在庫の掲載を目当てに準備する対象ではないため、まずは公式サイトとプロフィールの情報を整えるほうが現実的です。
公式サイトのSEO|整備メニュー・在庫・来店導線を作る

整備メニューごとに、ページを分ける
車検、法定点検、オイル交換、タイヤ交換、バッテリー交換、板金修理といったメニューが、1ページにまとめて書かれていると、何のページかが伝わりにくくなります。メニューごとに独立したページを作り、料金の目安、所要時間、予約の流れ、対応できる車の範囲を書きます。
トップページは、各メニューへの案内役に徹すると、役割分担がはっきりします。

在庫ページは、1台ごとに情報をそろえ、売れたあとの扱いを決める
中古車の在庫ページには、車種、年式、走行距離、修復歴の有無、車検の期限、支払総額・車両価格・諸費用、保証と定期点検整備の有無、写真を載せます。写真は、実車のものを、外装・内装・メーターの順にそろえます。
売約済みになった車のページは、早めに「売約済み」と表示し、似た条件の車両ページへ案内します。古い在庫ページが「買える車」として残ったままだと、問い合わせのあとに断る手間が生まれます。
ページを消す場合は、URLの移し方を先に決めておきます。

「地域名+サービス」のページを量産しない
近隣の市区町村の名前だけを差し替えた、似たページを大量に作る方法は避けます。Googleのスパムに関する方針でも、誘導ページとして問題になる書き方があります。

その代わり、実際に対応している地域と、そこで受けた整備や納車の事例を、自店の言葉で書いたページを作ります。地域キーワードの考え方は、別の記事で詳しく書いています。

スマホで、電話と予約までの導線を確かめる
車の整備や購入を考える人の多くは、スマホで調べています。電話番号をタップしてかけられるか、予約や見積もりのボタンが見える場所にあるか、営業時間がすぐわかるかを、実際の端末で試します。

口コミ・整備実績を整える|信頼を積み上げる

口コミは、お願いのしかたに注意する
Googleのクチコミは、お客様が自発的に書くものです。割引や特典と引き換えに依頼したり、好意的な内容を書いてくれそうな人だけに依頼したりする行為は、ポリシーで問題になる行為として知られています。
納車や車検の引き渡しのときにお礼を伝え、希望される方に書き方を案内する程度に留めると、無理がありません。具体的なお願いのしかたは、別の記事で詳しく書いています。

返信は、良い口コミにも、厳しい口コミにも
返信では、お礼を伝え、その車や整備の内容に触れると、読む人に誠実さが伝わります。個人が特定されるナンバーや氏名などは書かないようにします。
整備の結果や費用についての厳しい口コミには、事実関係を確かめたうえで、落ち着いて対応します。明らかに事実と異なる内容や、ポリシーに反する投稿は、報告や削除依頼の手順があります。

整備実績や納車事例を、自店の経験として見せる
どんな不具合に、どう対応したかという整備の記録は、お店の経験を示す材料になります。作業前後の写真、使った部品、かかった期間、お客様からいただいた感想を、了承を得たうえでページにまとめます。

数字で確かめる|順位・流入・問い合わせを月に1度記録する

順位は、人と場所で違うことを前提にする
検索結果は、検索する人の場所や履歴によって変わります。順位を見るときは、毎回同じ条件で測ることが、変化を読む前提になります。

月に1度、同じ形で記録する
見る数字は、店名での検索の表示回数、「地域名+車検」などの主な言葉の順位、公式サイトからの電話や予約の件数、口コミの数と評価に絞ります。多すぎると続かないため、4〜5項目で十分です。

順位の記録は、手作業だと続きにくいものです。AccessScopeの無料プランは、サイトのURLを入れて登録したキーワードの順位を自動で記録できるため、月に1度の確認の手間を減らせます。
10キーワードまで、クレジットカード不要で試せます。
最初の30日で進める手順|週ごとの段取り

4週間のスケジュール
全部を一度にやろうとせず、週ごとに区切ると進めやすくなります。次の表は、少人数のお店が進める想定の目安です。
| 週 | やること | 確認すること |
|---|---|---|
| 1週目 | 認証・許可・表示の確認、基本情報の棚卸し | サイトの表記が、自店の区分と合っているか |
| 2週目 | Googleビジネスプロフィールの整備(カテゴリ・営業時間・写真) | 各掲載先で、NAPと営業時間が一致しているか |
| 3週目 | 整備メニューのページを1〜2つ作る/在庫ページに支払総額を載せる | 料金の目安と、総額の内訳がわかるか |
| 4週目 | サーチコンソールと順位の記録を始める | 翌月も見られる形で、数字を残せているか |
うまくいかないときの見直し方
数週間で数字が動かなくても、すぐにあきらめる必要はありません。検索結果に反映されるまでには、数週間から数か月かかることがあります。
動いていなければ、まずプロフィールの情報が公式サイトと一致しているかを確認します。次に、メニューのページの内容が、実際に探されている言葉に答えているかを見直します。
よくある質問

整備と中古車販売を両方やっています。プロフィールは分けるべきですか?
同じ場所で営業している場合は、1つのプロフィールで、主カテゴリと追加カテゴリを使い分けるのが基本です。別々の場所や別の事業所で営業しているなら、それぞれ別のプロフィールになります。
判断に迷う場合は、Googleのガイドラインを確認してください。
車検の料金は、ホームページにいくらと載せるべきですか?
整備料金の掲載は、従業員が6人以上でウェブサイトを持つ場合、遵守事項に挙げられています。車種や状態によって変わるため、「目安」として基本料金と、追加になりうる費用の条件をあわせて書くと誤解が減ります。
在庫が少ない小さな店でも、SEOに取り組む意味はありますか?
あります。在庫が少なくても、店名で探されたときの情報、整備メニュー、口コミ、アクセス方法が整っていれば、近くで探している人に見つけてもらえます。
まずは、プロフィールと整備メニューのページから始めるのが現実的です。
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まとめ|自動車関連のお店は、制度の確認から始めて、数字で続ける
整備工場や中古車販売店のSEO・MEOは、整備の認証や古物商許可、中古車の表示ルールの確認から始まります。そのうえで、Googleビジネスプロフィールの基本情報、中古車の支払総額表示、公式サイトの整備メニューと在庫ページの順に整えていくのが基本です。
口コミには誠実に返信し、料金や営業時間が変わったら、プロフィールと公式サイトを同じ日に更新します。順位と流入、問い合わせの件数は、月に1度、同じ形で記録して、動いたところだけに手を入れます。
最初の一歩は、自店の基本情報を棚卸しして、主要なキーワードの順位を記録し始めることです。AccessScopeの無料プランなら、サイトのURLを入れるだけで、順位の自動記録を始められます。

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